エネルギー貯蔵
エネルギーの安定供給は、クリーンエネルギーへの移行における最大の課題の一つです。地球上の約3分の2の人々は、太陽光や風力などの自然エネルギーが最も安価な電力源となる場所にすでに住んでいますが、これらの資源は「断続性」という課題を生み出します。つまり、太陽がいつでも輝いているわけではなく、風がいつでも必要なときに必要な場所で吹いているわけでもないのです。
そのため、クリーンなエネルギーを必要に応じて保存・使用できるエネルギー貯蔵は、脱炭素社会の実現のための重要な技術となります。そのためには、様々な新しいソリューションが必要ですが、その多くは熱交換器を中核としたものになります。90年近くにわたる熱技術の開発により、アルファ・ラバルはエネルギー貯蔵システムにおける課題に対応する高効率の熱交換器を有しています。私たちがどのようにお客様をサポートできるかご紹介します。
エネルギー貯蔵向けソリューション
長年蓄積してきたノウハウと世界をリードするプレート式熱交換器のポートフォリオにより、アルファ・ラバルはエネルギー貯蔵のためのユニークな熱交換ソリューションを提供しています。
私たちは、熱交換器が効率的で低コストのエネルギー貯蔵システム、特に熱的および機械的ソリューションの中核的な機器であることを知っています。実績と信頼性のある当社のプレート式熱交換器は、さまざまな温度と圧力、およびエネルギー貯蔵媒体において、可逆的な流れを伴う周期的な用途に対応できます。
今日、私たちの熱交換器技術は、熱貯蔵、圧縮空気エネルギー貯蔵(CAES)、液体空気エネルギー貯蔵(LAES)、揚水熱エネルギー貯蔵(PHES)、溶融塩エネルギー貯蔵など、革新的な新しいエネルギー貯蔵プロジェクトで重要な役割を果たしています。
エネルギー貯蔵を活用した自然エネルギーへの転換を加速させるためのサポートについてご紹介します。
再生可能エネルギーの概念を覆す電力貯蔵ソリューション
2019年、アルファ・ラバルはマルタ社へ出資を行い、グリッドスケールのエネルギー貯蔵に革命を起こす可能性のある新しいソリューションを開発しています。このスタートアップは、ビル・ゲイツやジェフ・ベゾスなどの支援者がいるグーグルのXインキュベーターのスピンオフ企業です。アルファ・ラバルが特別に設計した熱交換器を搭載したこのシステムは、太陽や風などの再生可能エネルギーを数時間から数日間にわたって貯蔵し、需要が高まる時期まで待ってから電力を供給します。このビデオでその仕組みをご紹介しています。
アルファ・ラバルのソリューション
プリント回路式熱交換器
アルファ・ラバルのプリント回路式熱交換器は、極低温から450℃までの高圧・高温耐性を備えているだけではありません。同等の多管式(シェル&チューブ式)熱交換器に比べて最大85%の小型・軽量化を実現しながら、極めて高い熱伝達効率を兼ね備えています。このユニークな設計により、熱交換器のサイズを数kgから数トンまで拡張することができます。さらに、各流路のマイクロチャネルは、流体回路間の非常に高い非対称性を可能にするように設計することができ、各ユニットはお客様の正確なニーズに応じて完全にカスタマイズすることができます。
Packinox 全溶接型シェル&プレート式熱交換器
Packinoxの熱交換器は、高温を伴うプロセスでの大規模な熱回収用途に最適です。その卓越した熱性能、優れた油圧効率、低いCAPEXにより、エネルギー効率の向上、収益性の向上、持続可能性の改善が可能になります。Packinoxの設計は、従来のソリューションよりも大きな熱回収を可能にするため、往復効率の最適化、ROIの短縮、環境への影響の低減をもたらします。
半溶接型プレート式熱交換器
半溶接型プレート式熱交換器は厳しい用途のために作られています。アルファ・ラバル独自のガスケットシールシステムにより、高圧・高温の用途でも長期的に優れた性能を発揮します。安全で信頼性の高いシーリング、クロスコンタミネーションのリスクがなく、コンパクトなデザインのこの熱交換器は、様々なエネルギー貯蔵ソリューションに理想的な選択肢です。