2021-04-01 Product News

アルファ・ラバル Aalborgボイラー技術がLNG推進へ貢献

アルファ・ラバルはエンジンメーカーではありませんが、LNG推進への重要な役割を果たしています。アルファ・ラバルの技術や専門知識、特にボイラーの分野は、船舶のLNG移行における重要 なステップであるボイルオフガス(BOG)の処理を可能 にしています。ガス燃焼ユニット(GCU)、サービスは、BOGの安全性に関するソリューションに対し完璧なポートフォリオを形成しています。

LNGは、温室効果ガス削減に貢献し、現在の低硫黄燃料と比較して相対的に経済的であることから増加傾向にあります。「お客様は様々な理由からLNG推進に魅力を感じており、LNG船以外にも多くの船種で検討されています」。とAlfa Laval Exhaust & Combustion System Sales Manager Markus Tauriaineは言います。

LNGを燃料として使用するためには、タンクの圧力を上昇させる蒸発ガスであるボイルオフガス(BOG)を本船で管理できなければなりません。アルファ・ラバルはLNG船のBOG管理に定評があり、アルファ・ラバルのガス燃焼ユニット(GCU)は貨物ガス用の国際コード(IGC)に準拠してBOGを安全に燃焼させています。また、燃料用ガスに関する国際規約(IGF)に基づいてLNGを使用する場合、Alfa Laval’s dual-fuel boilers でBOGを管理することが可能なためより多くの船舶でお客様がLNGを志向する有力な理由のひとつとなっています。

Aalborg OL dual-fuel low.png

Alfa Laval Aalborg OL dual-fuel boiler

コンパクトでシンプルなボイルオフガスの管理方法

LNG燃料タンクを船に搭載する場合、ボイルオフガスの直接の大気放出を避けるためタンク内の圧力は一定のレベルに保つ必要があります。ガスを再液化することは可能ですが、船上で行うには複雑かつハイコストな装置が必要です。同様に、ガスを補機等で燃焼させるには加圧のため、高価な圧縮装置が必要となってきます。

 

「一部の船舶では、タイプCのタンクを使って圧力を管理する事ができます」。「しかし、多くの船舶に必要なのは、低圧でガスを燃焼させるための安全なソリューションです。LNG船ではGCUが使用可能ですが、LNGを燃料とする船舶にとっては、通常、Alfa Laval Aalborg OL dual-fuel boilerが最も経済的なソリューションとなります」。(Tauriainen)

蒸気の生成や、油や水を加熱するボイラーは船舶に必要不可欠な設備です。Aalborg dual-fuel boilerは、LNGの燃焼が可能であるため、BOG管理という安全機能を付加することができます。「ボイラーは、BOGを処理するためのコンパクトでシンプルかつ非常に経済的な手段です」。「我々のAlfa Laval Aalborg OL dual-fuel boilersは、多くのプロジェクトでLNG推進の実現に貢献しています」。(Tauriainen)

 

LNGタンク検査のためのよりスマートな備え

GCUのような特性を備えたAalborgボイラーには、BOG管理の面でもう一つ利点があります。5年に一度、検査のために船舶がドライドックに入る際、LNGを不活性ガスに置き換えてタンク内の環境を無害化する必要があります。その際、Alfa Laval Aalborg OL dual-fuel boilersは、不活性ガスとLNGの混合物を燃焼させることができます。

「不活性ガス自体は燃焼しないので、不活性化処理で得られた混合物をエンジンや発電機に送ることはできません」。「しかし、Aalborg OL dual-fuel boilerには供給できます。つまり、Aalborg OL dual-fuel boilerはドライドック前後に陸上の処理施設に出向く手間を省き、時間短縮と経済的なソリューションを提供してくれるのです」。(Tauriainen)

 

100年に渡って蓄積されたボイラー専門知識と経験

船舶のLNGシステムにおけるボイラー技術の重要性を考えると、アルファ・ラバルの専門知識とリソースは船主やオペレーターにとって重要な保証要件となります。アルファ・ラバルは100年に渡ってボイラーの供給、最適化、サポートを行っており、これまでに100台以上のAalborg OL dual-fuel boilersを販売してきました。この経験は、GCU の BOG ノウハウに加えて、デンマークのAalborgにあるアルファ・ラバル テスト&トレーニングセンター(1350 m2 の施設でガスおよび燃焼ソリューションのための専用棟を保有)での研究開発にも活かされています。

「Aalborg dual-fuelのソリューションは、ボイルオフガスを考慮して設計されており、GCUでの経験を活かしています」。「ボイラーは加熱のためLNGを効率的に使用しますが、ボイルオフガス管理によってLNGを有効活用することで、より効率的にLNGを使用することが可能になります。アルファ・ラバルはあらゆるサイズやタイプの船に適したLNG推進ソリューションを提供します」。(Tauriainen)

 

安心のフルサービスバックアップ

安全との強い相関関係があるBOG管理には、アルファ・ラバルの組織的な強みも活かされています。海事産業におけるトータル・ソリューション・サプライヤーであるアルファ・ラバルは、自社でエンジニアリングや製造を賄うだけでなく、コミッショニングや確立されたグローバルサービスネットワークによる安心も提供しています。

「安全性が重視されるアプリケーションには、対応力が非常に重要です」。「私たちは何十年もかけてボイラーサービスを構築してきましたので、ほとんどの場合、本船に近い港での対応が可能です。また、緊急時にはフィールドサービスエンジニアを派遣することも可能です」。(Tauriainen)

アルファ・ラバルのサービスは、拡大するデジタルサービスのおかげで、これまで以上に身近なものになっています。アルファ・ラバルのBOGソリューションでは、使いやすいタッチスクリーン・インターフェイスを備えた次世代の制御ソリューション、アルファ・ラバル タッチコントロール(ALTC)を使用しています。ALTCは、BOG関連機器の共通制御をクルーに提供するだけでなく、データ駆動型のメンテナンスや最適化のためのプラットフォームを提供します。

「昨今のお客様は、LNG燃料推進への転換に向けた即効性のあるソリューションを求めています」。「アルファ・ラバルがそのソリューションを実現します。私たちは、ソリューションが寿命を迎えるその日まで、より良いコストパフォーマンスと安心を長期的にサポートしていきます」。(Tauriainen)

 

アルファ・ラバルのAalborg dual-fuel boileソリューション、アルファ・ラバルGCUまたLNGを扱うアルファ・ラバルのアプローチについてはこちら(www.alfalaval.com/marine.)をご覧ください。

 

Editor’s notes

アルファ・ラバルについて

アルファ・ラバルは、熱伝導、分離、流体処理の主要技術に基づいた特殊製品やエンジニアリングソリューションを提供する世界的なリーディングカンパニーです。

弊社の機器、システム、サービスは、お客様のプロセスのパフォーマンスを最適化するためのサポートに特化しています。これらのソリューションは、食品・飲料、化学品・石油化学製品、医薬品、でんぷん、砂糖、エタノールなどを生産する業界で、製品の加熱、冷却、分離、輸送をサポートしています。

アルファ・ラバルの製品は、発電所、船舶、石油・ガス探査、機械工学、鉱業、廃水処理、さらには快適な気候や冷蔵アプリケーションにも使用されています。

アルファ・ラバルの世界的な組織は、約100カ国の顧客と緊密に連携し、グローバルな舞台でお客様の発展をサポートしています。アルファ・ラバルはNasdaq OMXに上場しており、2018年の年間売上高は約407億クローナ(約40億ユーロ)を計上しました。従業員数は約17200人です。



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