2019-06-18 Product News

2020年から始まる硫黄分排出規制に対するお客様の準備を万全なものにする、アルファ・ラバルのAalborgボイラーシステムと専門知識

海運業界において100周年を迎えたアルファ・ラバルのAalborgボイラーシステムは、変化の激しい今の時代においても主導的な役割を果たしています。2020年の硫黄分排出規制が足早に迫る中、アルファ・ラバルはAalborg多燃料型ボイラーシステムを提供し、お客様が将来の燃料シナリオに備えて既存のボイラーシステムが新しい規制に対応できるよう支援しています。

1世紀前、最初の船舶用ボイラーがデンマーク・オルボルグのAalborg造船所から出荷された際には、燃料の成分や船舶からの排出に関する規制は存在しませんでした。1919年以来、この点に関しては多くの変化があり、業界は現在、2020年の国際的な硫黄分排出規制によるさらに厳しい要求に直面しています。しかし、100年にわたるボイラー製作を通じて得た専門知識により、アルファ・ラバルのお客様は自信を持って、それら要求を満たすことができます。

事業・市場開発担当マネージャーのMartin Hansenは以下のように述べています。「伝統が重要なのではなく、そうした長年の経験を活用して今日の海運業界のお客様のニーズに応えることが重要なのです。アルファ・ラバルの Aalborgシステムは1世紀以上にわたって新たな可能性を開拓し、お客様が求めるより高い信頼性と効率性を常に提供し続けてきました。当社が築き上げた知識、リソース、そして世界規模のサービスネットワークが、2020年のニーズと変化する燃料運用への対応に向けた卓越したステップとなっているのです。」

多燃料ボイラーソリューションの提供

ほぼ全ての船舶にとって、2020年の到来は多燃料での運航を意味します。多くのお客様にとって、これは幅広い燃料油および混合燃料油の利用だけでなく、ガスの利用をも意味するものとなりつつあります。液体とガス両方の燃料タイプを利用して蒸気を生成可能な多燃料型のアルファ・ラバルAalborg OLの提供により、 アルファ・ラバルはそうしたお客様のあらゆるニーズに対応できます。

排ガス・燃焼システム担当マネージャーのMarkus Tauriainenは次のように述べています。「お客様の燃料戦略がどのようなものであれ、当社はお客様に完全なボイラーソリューションを提供します。燃料油供給システム、ガスバルブユニット、給水システムなどはすべて、アルファ・ラバルAalborg OLのサービス提供範囲に含まれます。」

液体とガス両方の燃料の使用に向けた開発

Aalborg OLをはじめとする多燃料型Aalborgシステムは、アルファ・ラバルの長年にわたる経験に加えて、お客様や研究機関、規制機関との緊密な協力に基づいて開発されています。さらに、これらのソリューションは当社がイノベーションに対して実施している大規模な投資にも支えられています。そうした投資の最も顕著な例が、デンマークのオルボルグにあるアルファ・ラバルテスト&トレーニングセンターです。2017年には、もともと大規模であった同施設が、特にガスおよび燃焼技術に関するテストのためさらに1,100 m²拡張されました。

「アルファ・ラバルテスト&トレーニングセンターにおいて、当社はAalborgのすべてのボイラータイプに関するガスソリューションを開発しました。同センターでは、規制に準拠した燃料に関する当社ボイラーの試験も実施しています」とTauriainenは語ります。「この施設での作業は、お客様からの影響を直接受けています。私たちはお客様との間でニーズや関心事、希望、経験についての話し合いを行っています。ボイラーシステムおよび一般的な燃料に関する長年にわたる現場での経験と、オルボルグでの研究開発を組み合わせることにより、お客様が2020年に必要となるソリューションのためのユニークなプラットフォームが確保されているのです。」

既存のボイラーソリューションの適応におけるお客様の支援

しかし、2020年の硫黄分排出規制に対して、アルファ・ラバルがお客様の準備を万全なものにする方法は、新たなテクノロジーの開発だけではありません。アルファ・ラバルでは、お客様の既存のボイラーソリューションを見直し、継続して効果的に運用できるようにする支援も行っています。こうした業務は、プラント全体の把握と直感的なボイラー管理を提供する次世代型グラフィック制御システムであるAlfa Laval Touch Controlの改修から、ボイラーの燃料ラインの最適化やボイラーの性能に対するスクラバー搭載による影響の軽減等、専門的見地からの提言にまで及びます。

「お客様の多くは、燃料の変化がエンジンと同様にボイラーにも影響を与えるということや、スクラバーの搭載がボイラーの性能に影響する可能性があるということにあまり気付いていません」とHansenは語ります。 「アルファ・ラバルでは、安全でかつ最適化されたボイラー燃料の供給を保証するシステムのソリューションに加えて、スクラバーを搭載した後も最適なボイラー性能で適切なレベルに背圧を保つための方策も用意しています。」

継続的なイノベーションを目指して

新たなシステムを通じてであれ、適切なアドバイスを通じてであれ、アルファ・ラバルAalborgの専門知識を活用することにより、お客様は2020年とそれ以降のボイラーシステムに自信を持てることが出来ます。今後数年間のためのソリューションをすでに確保しつつ、アルファ・ラバルテスト&トレーニングセンターで、船上で、そしてそれ以外の場所でも、これからも開発が継続されていきます。

 

アルファ・ラバルのAalborg OL、および蒸気と熱エネルギー回収に対するアルファ・ラバルのアプローチについて、詳しくはwww.alfalaval.jp/marine をご覧ください。

 

2020年に向けた既存ボイラーの準備に対するアルファ・ラバルの提言とソリューションについて、詳しくはwww.alfalaval.jp/boiler2020をご覧ください。

 

編集者メモ

アルファ・ラバルについて

アルファ・ラバルは、熱伝導、分離、および流体制御の主要技術に基づく専門製品およびエンジニアリングシステムの世界的なプロバイダーである。

同社の機器、システム、およびサービスは、顧客のプロセス効率の最適化をサポートすることに貢献している。 これらのソリューションは、食品や飲料、化学薬品や石油化学製品、医薬品、澱粉、砂糖、エタノールなどを生産する産業において、製品の加熱、冷却、分離、移送に利用されている。

アルファ・ラバルの製品は、発電所、船舶、石油およびガス探査、機械産業、鉱業および廃水処理、さらには空調制御および冷凍用途にも使用されている。

世界規模にわたるアルファ・ラバルの組織は、世界100カ国に及ぶ顧客と密接な協調関係を持ち、世界の各分野でその競争優位をサポートし続けている。 アルファ・ラバルはNasdaq OMXに上場しており、2018年には年間売上高約407億クローネ(約40億ユーロ)を計上した。 同社の従業員数は約17 200人である。

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