Compabloc Free Flow
アルファ・ラバルCompabloc Free Flowは、特に製薬業界や原薬・中間体製造におけるcGMP要件を満たすために設計された、非常に高い熱伝達効率を持つコンパクトなコンデンサーです。サニタリー性の優れた設計、高性能、低ランニングコスト、設置しやすさにより、患者の安全、稼働率の最大化、生産性向上を実現します。
原薬・中間体製造工場の限られたスペースに、より多くのキャパシティを詰め込むことができます。
- バリデーションが容易 - cGMPプロセスへの設置に必要な要件に完全に対応
- 全溶接設計で耐食性に優れた素材を使用し、グラファイトブロックやシェル&チューブ式熱交換器の代替品として最適
- 最新のサニタリー設計により、迅速・簡単・確実な洗浄を実現。また、内容積が少ないため、洗浄水・溶剤の使用量を削減可能
- コンパクトなサイズと軽量化により、限られたスペースでも大容量化を実現、レトロフィットにも最適
- 低ランニングコスト、低メンテナンスコストを実証済み
アルファ・ラバルCompablocフリーフロー凝縮器は、耐腐食性材料を使用しています。コンパクトなサイズのため、スペースの限られた場所にも設置が容易で、内容積や液溜まりが少ないため洗浄コストも低く抑えられます。フリーフロー流路が広いため、圧力損失が非常に低く、高真空での凝縮に最適です。冷却媒体側の乱流により、スケーリング(汚れ付着)を最小限に抑え、洗浄・CIPを容易にします。
患者の安全とcGMP
コンパブロック・フリーフローは、最先端のサニタリー設計で、プロセスにおけるcGMP要件を完全に満たしています。このため、コンパブロック・フリーフローは、原薬・中間体製造などの製薬工程に適しています。
コンパクトなコンデンサーがもたらす新たな可能性
アルファ・ラバルのビジネスマネージャー、パトリック・アルヴィドソンが原薬・中間体生産における小型コンデンサーの利点を解説しています。
洗浄・点検が容易
反応釜のコンデンサーの効率的な洗浄は、患者の安全のためにも不可欠です。洗浄が困難なコンデンサーは、バッチ間のクロスコンタミネーションリスクを増加させます。マルチプラントでは、異なる医薬品が混ざると悲惨なことになります。また、シングルのリアクターでは、トレーサビリティが困難になることで深刻な問題を引き起こす可能性があります。 Compabloc Free Flowの洗浄とバリデーションは、排水性が高く、機器内にデッドスペースがないため液溜まりが少なく、迅速・容易に行うことができます。点検は、ノズルから、またはパネルを開くだけで簡単に行うことができ、すべての製品との接触面へ完全にアクセスすることが可能です。
原薬・中間体製造工程に最適
グラファイトブロックは、腐食性の強い媒体に耐えることができるため、原薬・中間体製造工程のコンデンサーとして広く使用されています。 しかし、多くの製薬会社や受託製造会社が経験しているように、グラファイトブロックには大きな欠点があります。それは、カーボン粒子や樹脂が製品内に混入してしまうことです。 コンパブロック・フリーフローは、耐腐食性材料を使用しており、原薬・中間体製造におけるグラファイトブロックコンデンサーに代わる最適な製品です。
動作原理
コンパブロック・フリーフローには、2つのバージョンがあります。その中核となるのは、ステンレスまたは合金C22製の波型伝熱板を交互に溶接してチャネルを形成したブロックです。蒸気と冷却材が交互に流路を通り、蒸気は冷却板によって凝縮されます。流路が広いため、圧力損失が非常に小さく、高真空凝縮に最適です。冷却液側では、バッフルにより冷却媒体が流路を往復し、乱流と熱効率が向上します。
プレートパック一式は、圧力保持ヘッドにボルトで固定されたスチールフレーム内をスライドします。4枚の取り外し可能なパネルには、注入口と排出口の接続部があり、製品接触面すべてに簡単に手が届きます。
1パス凝縮器
1パス凝縮器は、蒸気が少量の不活性ガスを含む場合に適しています。蒸気はトップパネルの大きな入口から入り、プレート上で凝縮します。凝縮物は、傾斜のついた、排水可能な状態の底部パネルから排出されます。
2 パス凝縮器
2パスのバージョンは、蒸気により大きな割合の不活性ガスが含まれる場合に使用可能です。主凝縮は最初のパスで生じます。ここで、蒸気の凝縮性部分が、傾斜があり排水可能な状態の底部パネルから排出される前にプレート上で凝縮します。非凝縮性蒸気は、サブクーリングして凝縮を最大化するため、第2パスを通過します。第 2 パスの乱流はミストを除去するのを助け、真空は第 2 パスの出口から容易に引き出されます。第 2 パス凝縮器を用いると、ユニット内で分離するため、追加の蒸気分離器は不要となります。
顧客事例
アルファ・ラバルのCompablocとCompabloc Free Flowを凝縮器として使用している世界中の製薬工場について、いかにプロセスの生産性と安全性向上に貢献したかをご紹介します。
バイエル ヘルスケア社
バイエル ヘルスケア社(旧シェリング・プラウ社)は、ハステロイおよびチタン製の Compabloc 凝縮器 25 個を、cGMP要求の高いプロセスに組み込んでいます。ユニットは、さまざまな溶剤による洗浄を定置洗浄(CIP)システムを使用して行っています。利点:省スペース、コスト削減、および取り付けのしやすさ。
スイスの原薬・中間体製造会社
スイスの 原薬製造会社に設置された Compabloc Free Flow ユニットは、凝縮器として使用されています。そのサニタリー設計により、省スペース化、取り付けのしやすさ、および洗浄バリデーションの容易さを提供しています。
メルク社
ドイツのメルク社は、パイロットプラントでの試験を無事成功させた後、100 台を超えるハステロイ C22 および 316L 製 Compabloc 凝縮器を設置しました。このユニットは、リアクター凝縮器および乾燥機用の凝縮器として使用されています。利点:プロセス稼働率の向上、厳しい cGMP 要求への準拠、およびコンパクトさ。
Shanghai Syntheall(上海合全药业股份有限公司)
中国のShanghai Syntheall 社(上海合全药业股份有限公司)は、ハステロイ C22 および 316L 製のCompabloc 凝縮器をリアクターコンデンサーとして使用しています。利点:省スペース、コスト削減、取り付けのしやすさ。
製品カタログをダウンロード
アルファ・ラバル Compabloc Free Flow が凝縮器として世界中で選ばれている理由をご覧ください。
関連情報
Pharma-line
製薬業界の厳しいサニタリー要件を満たすために特別に開発された高品質のシェル&チューブ式熱交換器です。
Pharma-line Point of Use
製薬用水系統のPoint of Use冷却用に開発されたコンパクトなチューブインチューブ式熱交換器です。Pharma-line Point of Useは、使用しないときでも優れたサニタリー性を保つことができるように設計されています。
タンク洗浄装置
適切なタンク洗浄装置を使用することで、水、洗浄剤、電力消費量などを節約しながら、稼働停止時間を大幅に削減することができます。また、アルファ・ラバルの洗浄装置は、タンク清掃のために狭い場所に立ち入って手作業する必要がないため、プラントの安全性を高めるように設計されています。